「ほんのり甘くてほろ苦い。夏のおもいで料理」&「夏の器」

夏といえばゴーヤの季節。

この時期になると思い出す「思い出のゴーヤ料理」があります。ところで…実は私、お料理上手ではありません。でも、お料理が上手な母がいます。残念ながら、そこは引き継げませんでしたね(笑)

 

そんな母によって、実家では、自宅横の畑で作られた旬の野菜が食卓にいつも並び、それらを使ったお料理がいつもありました。

 

父が若い頃病気になった事で、母は食事療法で、「献身的」というよりむしろ「徹底的に体にいいもの」を家族に出してくれていたように思います。当時、高校生だった私は(体には良くても、地味なお弁当でヤダなぁ…。)なんて思ったりしていましたが、今思えば40歳を過ぎた今も健康でいられる体は、母から頂いたものだと感謝しています。

 

 

優しい甘みとほろっと苦い思い出の味。

そんな母が作る涙がでるほど嬉しかったお料理が「ゴーヤ料理」です。

 

里帰り出産をしなかった私は、実家から車で2時間ほどかかる病院で、お盆の真っただ中に娘を出産しました。無事出産はしたものの、その晩は高熱も出て痛みと不安で泣きそうで…。

おまけに、タイミング悪く雷と大雨で夜一人病室にいるとますます不安でどうかなってしまいそうでした。

 

そんな時、駆けつけてくれた母が『冷蔵庫に作ったの入れとくでね!』と言っていたのを思い出し冷蔵庫を開けると、ゴーヤの寒天とゴーヤの砂糖菓子が入っていて、それまで何も食べたくなかったのに、母の作ってくれた優しい甘味とほろ苦い寒天はツルツルっと入ってきて癒され、『そんなに不安がらずに頑張りゃーよ!』と母から言われているようで。

 

こうやって生み育ててもらってきたんだから、頑張らなあかん!と母の手料理で不思議と元気が出たのを思い出します。

 

親元を離れて生活している人が、家庭の味が食べたくなるのも、心があたたかくなるのも「手料理」というのがわかる気がします。

 

私も母になった今、たとえお料理上手じゃなくても、「お母さんの作るこのお料理は印象的だなっ。」てのが、娘にあってくれたら嬉しいなあって思います。

 

 今まさにゴーヤの季節です。

母直伝のゴーヤの佃煮は、とっても美味しくてごはんのお供に最高です!今が旬のきゅうりも使って、体をあたためる料理を作ってみました。体温を上げることで、免疫力もアップしますよ♪

 

 

秘伝のレシピをこっそりと…♡

皆さまも、旬の野菜を使ったお料理で、心も体も夏の暑さに負けないようにしましょうね!!

読んで下さった皆様に、文中の母直伝の秘伝レシピをこっそりお伝えします♪是非お試しあれ♪

 

【ゴーヤの佃煮】

【材料】

ニガウリ(ゴーヤ)1KG(およそ5~6本)

じゃこ(かえり )50g

花かつお     50g

いりごま(皮むき)50g

【調味料】

醤油       200cc

酢        120cc

砂糖(中双糖)  各150g(少し控えめで)

だしの素     適宜

 

 

【作り方】

1.ニガウリを縦半分にし、種を取って重さを量る。5mmの幅に切る。

2.鍋に水を入れ、火にかけ沸騰したら、1のニガウリを入れグラグラしたら火を止めて15分置く。

3.時間が経ったらザルにあけ、湯を切る。

4.調味料を合わせて沸騰させる。その中に3のニガウリをしっかり絞って入れる。

5.時々かき混ぜながら鍋の底に少し汁が残るまで中火で煮る。その間に、かえりを炒っておく。

6.炒った かえり 花かつお ごま の順に、5に入れてよく混ぜる。煮汁が馴染むまでしばらく置いて保存する。


■今月の食器■

「夏料理を美味しく盛り付けられる器たち」をご紹介

下の画像はクリックで拡大します。器のお話もぜひ♪

※こちらで紹介した器は、当店でお買い求めいただけます。


 ■chat コラムニスト■

 藤田陶器株式会社/

 陶器と雑貨のお店「Felice」オーナー

 藤田裕子さん

 

土岐市織部ヒルズ内で、美濃焼産地の受け継がれた伝統も大切にしながら生活を楽しむ事を発信しているFelice。2年前に念願のキッチンスタジオを併設し、器から料理、料理から「暮らしを楽しむ事」へと繋げる料理教室も開催しています。

 

 陶器と雑貨のお店「Felice」 

 HP http://www.08felice.jp/